修繕費用について
3.経過年数(経年変化・通常損耗)による修繕費用の負担割合

借主の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超える使用による損耗等」により、修繕が必要となる場合であっても、経年変化や通常損耗が含まれています。ガイドラインは借主はその経年変化・通常損耗分を賃料として毎月支払っているとしています。このことから、借主が修繕費用の全てを負担すると、契約当事者(借主・貸主)間に不公平が生じてしまいます。そこで考えだされたのが経過年数の負担割合です。

ガイドライン

借主の負担については、建物や設備の経過年数を考慮し、年数が多いほど負担割合を減少させるのが適当である

No2で説明の通り一定年数経過後に最終的な建物・設備の価値は新築時の10%となります。劣化する期間は部位ごとに設定されています。参考のため壁紙を例に挙げて経年変化をグラフにして考えてみましょう。

No2で説明の通り一定年数経過後に最終的な建物・設備の価値は新築時の10%となります。劣化する期間は部位ごとに設定されています。参考のため壁紙を例に挙げて経年変化をグラフにして考えてみましょう。
 
グラフ1
 
グラフの通り壁紙は経年変化・通常損耗により6年で新築時の10%の価値になるとされています。新築時から住み始めて4年後に退去した場合、壁紙の価値が新築時の40%と判断されたとします。その場合の修繕の費用は賃料として毎月支払っている額で十分賄えることから、壁紙に関しては原状回復の費用を負担する必要はないことになります。
グラフ2
 
退去時に修繕費用を負担しなければならない範囲をグラフにしてみました。
・青い破線は経年変化によって劣化すると考えられる線です。
・赤い破線は借主の行為によって劣化したと考えられる線です。

 

借主が負担するべき範囲

築2年に入居をして2年後の築4年で退去した場合、退去時に壁紙の価値が20%とされたとします。経年変化のみを考えると築4年では40%の価値に相当することがわかります。現在の価値は20%であることから、借主の行為によって20%余分に劣化したことになり、借主が支払う退去時の修繕費用の負担額はグラフの<借主負担>の範囲20%と計算できます。

貸主が負担するべき範囲

貸主はグラフ内の<借主負担>以外の部分を全て負担することになります。経年変化、通常損耗は賃料に含まれて借主が支払っていることから貸主が負担することになります。さらに、新築時よりも内装・設備等をグレードアップさせる費用部分については、貸主の利益となることから、当然に貸主の負担となります。

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